eスポーツのビジネスチャンスは?収入減や市場規模・今後の展望を解説
コンピュータゲームをスポーツ競技化したものをeスポーツと呼び、今話題を集めています。eスポーツの大会は随所で行われ、eスポーツは大量のお金が動く一大産業へと成長しつつあります。
eスポーツ市場に参入を検討中の企業も少なくないでしょう。
今回は、eスポーツのビジネスモデル・収益構造や市場規模、今後の展望といった情報を紹介します。eスポーツ市場に参入を検討中の方は、ぜひご一読ください。
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eスポーツのビジネスモデル・収益構造
eスポーツ市場に参入してどのようにお金を稼ぐのかよくわからないという方も多いでしょう。eスポーツのビジネスモデルとしては、チームを運営するチームビジネスの手法を取る場合が多いです。まずはチームビジネスの収益構造を紹介します。
スポンサー料・広告収入
eスポーツ市場で最も大きな市場規模を占めているのが、スポンサー料・広告収入です。企業からのスポンサー料は金額的にとても大きく、日本のe-スポーツ市場ではスポンサー料・広告収入が全体の75%以上を占めています。
e-スポーツのスポンサーを希望する企業の数も年々増加中。ゲームや電子機器業界以外にも、自動車メーカーや飲食関連など、若年層にアプローチしたい企業が参入してています。
大会賞金
運営するチームが大会で勝利すると、高額の大会賞金を獲得できます。大会賞金総額が数億円を超える大会も少なくなく、Dota2という戦略系ゲームの2019年の世界大会では、賞金総額が日本円に換算して約37億円にまで達しました。
詳しくは後述しますが、日本では大会賞金に関する法規制があるため、大会に勝利しても10万円程度の金額しか得られない点が問題となっています。
チケット・グッズ収入
紹介する項目の中で、唯一消費者であるファンがお金を出す部分です。市場規模全体に占める金額は大きいとは言えませんが、成長率がかなり高いのが特徴。
eスポーツという種目が社会に浸透しつつあり、ゲームやプレイヤーのファンになる人はこれからも増え続けると予想されています。
放映権収入
メディアに対して獲得する放映権収入も、eスポーツの大きな収益源です。市場全体に占める割合は、20%程度だと言われています。
従来のスポーツ大会のように、大手テレビ局が放映権を勝ち取るのではなく、eスポーツでは動画配信プラットフォームが放映権を持つ可能性が高い点が特徴です。
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eスポーツの市場規模
ここからはeスポーツ全体の市場規模を見ていきましょう。
やはり、市場参入するつもりなら市場規模が大きい業界の方がビジネスチャンスが広がっています。
この章を読めば、eスポーツ市場がどれほどのスケールを持つかご理解いただけるでしょう。
2019年の市場規模は60億円越え
日本におけるe-スポーツの市場規模は、61.2億円です。
eスポーツが流行語にも選ばれた2018年から2019年にかけて、大企業の参入が相次いだおかげで、1年で市場規模を1.3倍程度まで伸ばしてきました。
株式会社KADOKAWA Game Linkageの調査によると、収入源ごとの割合は以下の通りになります。
- スポンサー・広告収入:75.7%
- チケット・グッズ収入:6.6%
- アイテム課金・賞金:8.9%
- 放映権:8.4%
やはり、スポンサー・広告収入がずば抜けて多いことがわかります。
同調査によると、2020年から2023年にかけての年間平均成長率は26%との結果が出ています。つまり、2023年には2019年の市場規模の2倍に到達すると予想されているのです。
従来と比べ高速・低遅延等の特徴を持つ5Gの導入が開始することで、eスポーツ業界はかなり拡大する見込みです。
eスポーツ大会の開催機会が増え、プロゲーミングチームも次々と誕生しており、今後も急成長を続けることはほぼ間違いありません。
2019年のeスポーツファンは約500万人
次はeスポーツファンがどれほどいるのかです。当たり前ですが、プロスポーツ市場は試合を観戦するお客さんがいてはじめて成り立ちます。一度ファンになってくれれば、継続してお金を落とすリピーターに成長するため、今後の動向を考えるに当たってはファンの存在が重要です。
先ほどの株式会社KADOKAWA Game Linkageの調査によると、2019年の日本のeスポーツの試合観戦者・動画視聴経験者の数は約500万人にも達しています。市場規模同様、前年度と比べ1.3倍程度の増加を見せています。
今後、大会数の増加や5Gの活用による観戦者数の増加等を見込むと、今後も加速度的にファン数が増加する可能性が高いでしょう。
eスポーツビジネスの発展のカギは?
成長中とはいえ、日本のeスポーツビジネスは海外の市場と比較して、規模感が大きくありません。その理由には日本独自の事情が大きく関係しています。
ここでは日本においてeスポーツビジネスが更なる発展を遂げるためにはどうすべきか、発展のためのキーポイントを紹介します。
プロリーグの整備
単発の大会だけでは安定した収入源になりにくいものです。リーグが整備され、一定間隔で試合が行われるようになれば、この問題は解決します。
日本ではまだまだeスポーツはそれほど普及しておらず、リーグの整備が十分とは言えません。
2021年2月から携帯キャリア大手ドコモがプロリーグの運営事業を開始するなど、大企業もリーグ化の整備への尽力を始めています。今後はジャンルを問わず、さまざまな分野のゲームでプロリーグ化が進んでいくでしょう。
自治体との協働
eスポーツビジネスを全国的に普及させるには、自治体との協働が求められます。現状、eスポーツのイベントは大都市で開催される大型イベントが中心で、地方都市ではあまり活発とはいえません。
地方でのイベントは、その地方の特色を活かすことができるユニークなイベントを開催しやすい面もあります。たとえば、富山県では地元の酒造でeスポーツイベントを開催し、大盛況となりました。
自治体でも、地方創生の観点からeスポーツを活用しようと考えるところは増えています。eスポーツ市場に参入を考えるなら、自治体との協働がキーワードになるでしょう。
ゲームに対する偏見を和らげる
日本でeスポーツの普及が進まない大きな要因に「ゲームは体に悪い」「ゲームは娯楽であり仕事ではない」などという、ゲームに対する偏見があります。特に、高齢の方はこのような意識をもつことが少なくありません。
このような日本社会の根底に根付く価値観を変革しなければ、eスポーツビジネスが思うように進まなくなる可能性もあります。eスポーツ大会のスポンサーにつく企業の業種は拡大しており、社会的な認知が進めば、国民の意識も変わっていくでしょう。
価値観はかんたんに変わるものではないので、長い目で根気強く取り組んでいくことが必要です。
法体制の整備
日本でeスポーツの普及が進まない大きな足かせとなるのが、法律による賞金規制です。景品表示法という法律により、eスポーツ大会の賞金はゲーム価格の20倍、もしくは10万円までと規制されています。海外では大会賞金に1億円を超える賞金を捻出する企業も多いことを考えると、大きな差だといえます。
ただこの問題については、二転三転はありましたがほぼクリアとなり、今後は10万円を超える額の賞金を出してもいいよう、法改正が進められる見込みです。大会賞金の上限規制が緩む、もしくは撤廃されれば、eスポーツビジネスは一気に発展を見せるでしょう。
まとめ
日本のeスポーツ市場は、現在大きく発展傾向にあり、ビジネスチャンスが広がっているといえます。
社会に根付くゲームに対する偏見や大会賞金への法規制などといった問題が解決に向かえば、市場はこれまで以上の速度で成長を続けると予想されます。eスポーツビジネスに参入するなら、今が狙い目だといえるでしょう。
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